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息子と恐竜に気づかされた環境問題

4歳の長男は恐竜が大好きで、私もそれがきっかけで、息子ほどではありませんが図鑑に目を通したり博物館に足を運ぶようになり少しずつ知識も増えてきました。昨今の恐竜の研究は『恐竜発見の黄金時代』ともいえるらしく、様々なことが明らかになってきており、且つ3Dや動画技術の発展もあって、子供たちや素人にも実にリアルに訴えかけてきて、それがストーリー仕立てになっていたりすると、さながら映画をみるように見入ってしまいます。

今日はそんな恐竜たちの世界を少し垣間見ることによって気づかされた、いや、深く考えさせられることについてお話させていただきます。

恐竜が生きていた時代なんて本当にあったの?化石??それはどこかの石をそのように奉っているのではないの?・・・恐竜という存在は、自分にはあまりにも遠い世界のことに感じていました。しかし実際、複製でない骨格標本の展示や卵の化石などをみると、どうやら本当に実在していたものらしく、その時代は今から約2億2000万年前から6600万年前、現在のメキシコのユカタン半島付近に隕石が衝突したことをきっかけにあらゆる生命が大打撃をうけて、鳥類以外の恐竜も絶滅するまで、およそ1億6000万年の間・・・という人間の寿命を物差しに考えると到底計り知れない時間続いたそうです。そんなに長い年月大繁栄をした恐竜という種が絶滅し、その後哺乳類の時代がやってきて、現在は『ヒト』が道具を使い頭脳を使い、時に生命さえコントロールしようとしながら、あらゆる種のピラミッドの頂点にいるわけですね・・・。このことを考えたときに、ふと、恐竜たちが大繁栄したその長い長い時間と、人間が繁栄しているともいえる時代、どちらがロングランできるのだろう?などと考えました。私の息子は時折、「人間のぜつめつは~??いつ~??」などと無邪気に聞きまわったりします。ギクッとする質問です。とうぜん4歳ですからそんなに深い意味もなく、ただシンプルに、恐竜がいなくなってしまったのだから人間だって当然いつかは絶滅するんでしょ?という素直な問いです。ホモサピエンスの歴史は20万年前、ということらしいですが、恐竜が繁栄した1億6000万年間という年月にはまだまだ足元にも及びません。でも、おそらく、特に産業革命以降の急激な社会や暮らしの変化は、地球そのものの環境変化のスピードも急激に変化させていることでしょう。恐竜たちの時代、生命体がそれぞれ個体としての生存することは過酷な世界であったに違いありませんが、かれらが歩き回ったり泳いだりする大地や海は、自然界以外には影響を受けずにおおらかに恐竜たちと共に在ったのではないでしょうか。

この時間軸の変化を考えると、人間の絶滅は、このままいけば遠い出来事ではないように思います。6600万年前、小天体が地球に降ってきたことは、人工衛星で推測できない当時の生命体にとってはまさに青天の霹靂であったように、今じわじわと温暖化やゲリラ豪雨などで感じる自然の驚異が、ある時突然想像を超えた力をもたらすことは十二分にあると思います。

正直私は、近いうちなのか遠い未来なのか、人やどこかの大陸が消失するなどの大きな変化がやってくる可能性は否めないと思っていました。いまでも、いつかは自然の摂理として起こりうると考えています。でも子供を持つ前と現在では、その推測は客観的にはとらえられなくなりました。少しでも長く、できれば永遠に、恐竜たちのように絶滅することなく、地球上の子供たちやその子孫たちが、自然と一緒に生きていってほしいと、大げさに聞こえるかもしれませんが考えるようになりました。自分がいなくなった後のことに思いをはせるのは、親になれた証なのでしょうか。


というわけで、昨今の私は、自分にできることから取り組むようになりました。ゴミの分別もまめにしてリサイクルできるものを活かす、必要以上のものを買わない、なるべくマイカーに頼らない、洗剤は海川を汚さない自然に帰るものを極力使う、ペーパーレスを心がける・・・。これぐらいでは環境保全にはつながらないかもしれない?でもみんながやれば、この劇的に進んでしまっている環境破壊へのスピードを緩められることはできると思います。海の生き物たちが、人間の活動によってだされるマイクロプラスチックによる痛ましいダメージを受け、これから100年後、200年後は海の生物たちがどれだけ生き残っていられるか、かなりの生物がいなくなってしまうのではないかと言われています。100年後、なんて、すぐそこなんです。すぐそこの時代には、もう息子と娘が大好きなイルカも生きていないかもしれない・・・。そんなこと、人間の便利の追求のためにあってはならないと思います。


すこし話は変わるかもしれませんが、原発事故だって、もう絶対に起こしてはいけないんです。これから社会がどういう方向を向いていくべきなのか、私も一市民としてこれから勉強していきたいと思います。

人間がもつ不便をしのぐ知力をつかって欲に任せて消費する時代を考え直して、こどもたちにもそのまたこどもたちにも、私がみることのできない素晴らしい時代を見てほしいです。


最後ですが・・・2019年7月にNHKスペシャルで放映された『恐竜超世界』はとてもよかった!独りぼっちでいきていた恐竜デイノケイルスの母親が、かつて自分の家族をうばったタルボサウルスと闘って自分の子供たちを守り、タルボサウルスが退散したのちに息絶え、そして母親が横たわっている姿を見届けたのち子供たちはそれぞれ一人で歩きだしていく・・・というストーリーに涙しました。恐竜の親もそうやって本能で子供につないでいったんですね。BS4Kで9/3、9/10に再放送するようですので、気になる方は是非!





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