建築と環境・省エネ問題。

地球の温暖化がとまりません。

突然こんなショッキングな言葉から書き始めています。

日本政府がカーボンニュートラルを実現させると目標を掲げている2050年があっという間に来ると思うと、対策も実行も、本当にもう待ったなし、そして地球とそこにいきる生物の未来は、その先も続くのですから、2050年以降もさらに、地球環境をあるべき姿に近づけていかなくてはならないのかと思います。

私自身も、日々の社会状況を環境の観点から自分なりに分析したり、世界各国や、各企業の取り組みなどを参考にしながら、2050年を目前に、一個人、一設計事務所として、何ができるのかを考えております。


建築やデザインは、これまで、新しいものを作り出していくという側面が強かったのではないかと思いますが、多くの人が、環境の大切さ、問題の大きさに気づき始め、すでにあるものに新たに付加価値をつける、あるいは違うものに生まれ変わらせることができるのも、デザインの大きな力であると認識を変化させているのではないでしょうか。数十年前から「脱スクラップアンドビルト」は唱えられていたとは思いますが、近年、身近な形で広くユーザーの方に浸透して来たと実感しています。こうした目にみえる環境に関わるデザインのあり方の変化以外にも、建築業界に必要な技術力が、これから、環境問題に関係する技術力へとどんどん多くなることが予想されます。

新しい技術の開発もそうですが、「つくる」から「抑制する」方向へ、労働力が推移していくのではないでしょうか。建物をつくる際に検討が必要な省エネ計算も、2021年から、より厳格化される方向で法律が施行されています。それに伴い、設計費、設計期間も実務的には大きく変わりました。一つの建物を建築するのに、エネルギーの観点から考えてもこれだけのハードルがあるのだ、ということを、建築主も設計士も、再認識しなければなりません。

私一設計士としての課題としては、環境負荷の少ない建物の設計手法を勉強していかなくてはならないと思っています。そして、選定する材料についても、グリーン購入法適合のものを選ぶなども重要かと思っています。物流によるエネルギーを削減させるためにも、建材についてもなるべく地元のものをつかっていけたらいいなとも思います。特に木材については、その風合いなどから愛着をさらに持ちやすく、この考えも、お施主様に共感を得やすいようです。


以前、つくば市にある取引先の社長様にランチに連れて行っていただいたことがありました。そちらのカフェが、倉庫をリノベーションして営んでいらっしゃったのですが、周りの田園としっくりなじんで、とても居心地がよかったのを覚えています。デザインとして、形だけで解決したのではなくて、カフェのあり方のようなものもオーナー様と一緒に検討できたのかな、と思います。あるものを大切につかっていったらいかがでしょうか?そういう提案を私も積極的にしていきたいです。


新型ウイルスと向き合って生活をしなくてはならなくなり、生活は様々な部分で変わりました。

また、戦争によって苦しみに直面している人々が今この瞬間にも多くいて、世界が密接につながっている中で、多くの影響がその他の国々にも見られ始めてきました。

子供を育てていると、そういった不安材料が、どうかこれ以上の大きな影となって、子供たちの未来の生活に大きくのしかからないで欲しい、という思いが日に日に増していきます。

直接空爆されたりしているわけではない私たちは、どこか対岸の火事をみているような感覚がまだぬぐえないところがあるような気がしてならないのですが、これまでの日常とはちがう変化が積もり積もって、いつか想像を超える形で大爆発を起こしませんように・・・と願いながら、それでも何も変わらないような顔をして過ごしているのは私だけなく、みんなそうなのかもしれません。


環境問題は、私たちが自分事としてとらえていない間に深刻化してしまったのではないかと思います。どんな姿の地球を子供たちに引き継ぐことができるか。生物がすみ続けることができる地球を守っていかなくてはいけないと思います。

最近は幼稚園や小学校低学年でも、環境についての問題になっていることを分かりやすく話してくれるようで、子供たちの方が大人よりもはるかに、ゴミ問題や温暖化についての感覚が鋭い気がします。我が家の子たちも、買った後の処分のことまで考えて、お小遣いの使い方を考えていたりして頼もしいです。(余談ですが、私が小さい頃は、正直、もっと消費の欲求がつよかった気がするので、小さい子や若い子の感覚から学ぶことは多いな、とそんなことにも気づかされたりもします。)


一設計士としては、検討事項が増えて業務量も増え、お施主様にご理解いただく項目が増え・・・と考えると、厄介な省エネ問題、ともなってしまいますが、建築業界をふくめて経済構造全体が大きく変わらなくてはいけない、そうでなければ、私たちの世代は生きていけるかもしれないけど、私たちの孫たちは本当に生存できない(かもしれない)・・・と自覚しなくてはいけない価値観を本気で変えなくてはいけない転換期だと思っています。建築デザインにももっとスローライフ概念を!